妙高三田原山は、長野・新潟県境にそびえ立つ妙高山の西側を三日月型の円で取り巻くように横たわる外輪山。妙高高原町杉野沢から妙高小谷林道を車で笹ケ峰国民休暇村と杉ノ沢との中程にある地点池ノ峰に向かい、三田原山を目指してスタート。標高1310mの池ノ峰第一パーキングから三田原山山頂2300mまで高度差約1000m直登にアタックする。この三田原山山岳行には定まったルートがない。雪を被った雑木林の中、左手に雪の池ノ峰を見ながらなだらかな裾野で足ならし500m程歩いてから、斜面にアプローチ、後は山頂を目指して黙々と歩を進めていく。ダケカンバなどの低木が目立ち始める標高2000mエリアで斜度が35度〜40度と一気にきつくなる。この斜面を踏破するとそこが山頂、360度の山岳パノラマ、ダイナミックに展開する自然の中、すり鉢状の火口の中からひょっこり顔をのぞかせる妙高の本山を取り囲むように三田原山の山頂尾根が雪山のチャレンジャーたちを歓迎し白く輝いている。

たおやかな三田原山の山容(妙高小谷林道より)

INFORMATION
 バックカントリーの時期としては、4月中旬から5月上旬頃がベスト。天候が安定しているし、雪も適度に締まっている。まずは手軽な入門コースというイメージがある三田原山だが、それだけに装備は万全を期したい。。山頂から山麓目指して滑走は、山頂直下の大斜面(斜度35〜45度)エリアが最もエキサティングなスロープ。下るにしたがってサンクラストやウィンドクラストしている雪面もあるから要注意だ。妙高高原一帯は老舗温泉や有名温泉がずらりと並ぶ温泉天国、雪山を見ながら温泉に浸るのも三田原山バックカントリーならでは。
■問/妙高高原観光協会 TEL0255-86-3911

妙高高原スキー場
一面の雪景色。広大な三田原山山麓をハイクアップ
広大な雪原の中、自分たちでルートを切り拓くのもバックカントリーの醍醐味

山頂から山麓目指してエキサイティングな滑降